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■「物語る」とはどういうことなのか
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世の中には、新聞記事、論文、官報、パンフレットなど、さまざまな言葉が溢れていますが、その中で小説、ノンフィクション、エッセイ、シナリオなどを書く際に、基本となるものが「物語る」ことです。
簡単に言ってしまえば、お話の流れ、いわゆるストーリーのことですが、これが文章として底流していると、読者や観客はワクワクドキドキしたり、時には笑ったり泣いたり、感動したりします。
逆に、論文、官報などのように味気ない表現だと、読み手や見る側の感情が動かされることはほとんどありません。そのため、小説やシナリオを書く場合は、論文や官報にはない「物語る」ことがとても重要になります。では、「物語る」とは一体どういうことなのでしょうか。
次の例を見てください。
アンデルセンの『みにくいアヒルの子』という童話があります。ご存じのように、1羽の鳥がアヒルの子どもたちの中で「アヒルの子」として育てられますが、その1羽だけ羽根がねずみ色だったことからきょうだいからいじめられてしまいます。
ところが、大人になるときれいな白い羽根に生え変わり、水面に映った自分の姿を見て、自分がアヒルではなく白鳥であることに気づくという物語です。
例えばこの物語がもし、「みにくいアヒルの子」が、大人になっても「みにくいアヒル」のままで、相変わらずいじめられているとしたら、人々の心に響くでしょうか。「大人になっても相変わらずいじめられているんだね、かわいそうに」で終わりでしょう。
しかし、「実は美しい白い羽根をもった白鳥だった」というギャップがあるからこそ、この物語は今も後世に残る作品となっているのです。
そう、「物語る」とはつまり「ギャップ」なのです。「成長」や「落差」といってもいいかもしれません。主人公が最初の状態よりも何かを得ていたり成長していたりすることが重要なのです。そのギャップを表現することが「物語る」ということなのです。
これは逆の場合にも使えます。イタリア映画のヴィットリオ・デ・シーカ監督の『ひまわり』は、イタリア人の幸せいっぱいな1組のカップルが戦争によって引き裂かれ、再会したものの、男性のほうが自分の命を救ってくれたロシア人と家庭をもってしまい、結局は離れ離れになるという物語です。
すなわちこの映画では、市井の主人公たちが引き裂かれてしまう姿を表現することで、戦争の悲劇をあぶり出しているのです。
「物語る」構造とは次のようなものです。

主人公の最初の状態があります。そこから上がっていれば「成長の物語」です。逆に、下がっている場合は「悲劇の物語」です。
主人公がある状態にいる。そこから上がるのか、下がるのか。その差を描くことが「物語る」ということなのです。
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