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■緊迫感を与えたいなら “短文重ね”
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文章を書いていて「なんかダラダラとしているな」と感じることはありませんか? もっと臨場感を出したいのだけれどいまいちその雰囲気が出ない。文章に緊迫感、緊張感を与えるにはいったいどうしたらいいでしょうか。
ヒントはオリンピックのアナウンサーの実況にあります。アナウンサーの語りを聞いてまず気づくのは、最初から叫んでいるアナウンサーなど1人もいないことです。最初は「今日のメインスタジアムは雲1つなく晴れ渡り~」などと、落ち着いた調子で始まります。
ところが競技が佳境を迎えると、その調子がガラリと変わります。声は上ずり興奮状態になります。でも、そうした声に対して不快に感じる人は思いのほかいません。実は文章でも同じことがいえて、著者の興奮度合い、すなわち「感情」を文章に乗せたほうがより緊迫感や臨場感が出るのです。
では、文章表現において「感情を乗せる」とは具体的にはどういったことなのでしょうか。
興奮状態のアナウンサーの言葉をよ~く聞いてみてください。多くはこんな感じではないでしょうか。
「いけ、いけ。あともう少しだ。ついに並んだ、並んだ、並んだ。逆転すれば金メダルだ。いけ、いけ!」
もうおわかりですね。そう、人は興奮するとほぼ間違いなくセンテンスが短くなるのです。これをそのまま文章に使えってしまえばいいのです。
山場ではないところでは、センテンスは長めにします。その後、山となる場所に近づくにつれセンテンスを徐々に短くしていき、もっとも山場となる箇所でセンテンスを極限まで短くする。こうすることで、文章が俄然緊迫感のある手に汗握る雰囲気を演出することができるのです。
しかし「そうか、感情を乗せればいいんだな」と、最初から感情的な表現に終始してしまうと「うるさいだけの文章」になって嫌われてしまいます。ポイントは「最初はセンテンスは長く、佳境を迎えるにつれて短くすること」、さらにいうなら「理性で抑制しようとしているのに、感情がそれを裏切っていく様子」が表現できていると、嫌らしさやうるささを与えることなく緊張感、緊迫感、カタルシスを表現することができます。
その奥義は、またいつか語りたいと思っています。
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