|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
文章には必ず終わりがあります。ただなんとなく終わらせるのは「終わった感じ」がないので、多くの書き手は最後に締めとなる言葉を入れることで、文章に終わった感じを出そうとします。
そのなかで、人物ものの記事に使われる常套句に次の言葉があります。
「○○からもう目が離せない」
「○○の今後に期待だ」
私が文章を生業とするようになったとき、「絶対に使わない」と決めたのが上の2つの言葉でした。例えば、体操競技でも高飛び込みでも、着地、入水の瞬間さえしっかり決まれば、なんとなく全体的にも上手に見えるように、文章も、最後がしっかりと決まれば、文章全体もすごく輝いて見えるのでは、という思いがありました。
文章をよりよく見せるためにも、常套句は使わないと思っていました。
また、「プロとして、誰でも使うような言葉を使うのをよしとしたくなかった」「オリジナルの言葉で勝負したい」などと、まだ若かった私は大いに意気込んでいたのでした。
そのため、ガーッっと文章を書いて、さて、最後の言葉は何で締めようかというとき、オリジナルの締めの言葉をつむぎ出そうと奮闘していました。すぐに出ることもあれば、2時間、3時間くらいかかることもありました。それくらい力を入れていました。
ある仕事でのことです。いつものように「う〜ん」と何時間もうなって最後の締めの言葉を書き、「よしできた!」と送りました。約2週間後、クライアントさんから修正が入った原稿がきました。
その原稿の最後は、私が何時間もかけた言葉に二重線が引かれ、次の締めの言葉が加えられていました。
「○○からもう目が離せない」
このときの私の力の抜けようといったらありませんでした。
「あんなに『その言葉だけは使わないぞ!』と思ってやってきたのに、修正されてきた言葉がまさにその言葉だなんて。なんだ、こんなもんでいいんだ……え、そんな……」
そう思ったのを覚えています。
さて、それからの私は、例の禁忌にしていた常套句を使うようになったでしょうか、ならなかったでしょうか。
気になる方は、物語社の社長に会うことがあったら、直接聞いてみてください。
思わぬ答えが、待っています。
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
トップページ 会社概要 サービス内容 制作実績 アクセス お問合せ 得意分野 サイトマップ よくあるご質問 制作の流れ 社長の思い 制作者たち 採用情報 外部スタッフ募集 ことばの森 デザインの森 今日の現場から ものがたりしゃの導入事例 |
|
|
|
|
Copyright(C) 2009 物語社 All Rights Reserved. |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
「ことば」は使い方次第で、人の心を動かす大きな武器になります。ことばはどのように使うべきなのか。そのヒントをお伝えいたします。 |
|
「いいデザイン」とされるものには共通したある特徴があります。デザインのコツをお伝えします。
|
|
|
|
|
株式会社物語社
〒176-0023
東京都練馬区中村北2-22-19-301 |
|
|
|
|
|